国道に面した家に泊まっていた。
2階にある部屋は、宴会ができるほどの広さがあり、大きかった。
今日は昼からとても暑く夏のようだった。
一人だった。
部屋は、夜になっても熱を帯びており、暑かった。
部屋の中には、なかなか冷めることのない暑い空気の固まりがどんよりと佇み、その固まりが見えるようだった。
大きな部屋の隅っこに布団をしき、寝ることにした。
布団も畳も昼間の暑さの吸収したまま、未だに熱も持っていた。
どうにかして眠ろうと思った。
でも、眠れず、本を読み、それでも眠れず、この部屋の暑さをどうにかしなければと思った。
部屋には、3方向に、7つの窓があった。
7つのうち、方向ごとに、3つの窓を開けることにした。
涼しい夜の風が、家の前の国道を通る車に合わせて、すぅと入ってきた。
明かりを消して、眠ることにした。
窓を開けたことで、国道を通る車の音が大きくなった。
少しずつ、眠りが近づいてくる感じがした。
すると、急にトンっトンっと音がした。
何かが壁にぶつかる音のような気がして、部屋の電気をつけた。
すると、部屋の中で、ツバメが飛んでいた。
行き場を失ったツバメは、開けられた窓から出ることができず、トンっトンっと音を立てて壁にぶつかっていた。
開けっ放しにしていた窓から入り込んできたに違いない。
部屋から出れなくなったツバメは、飛び回っていて、ぶつかってくることはないのだろうけど、反射的にそれをよけたりした。
窓は、3つ開いていたので残りの4つ全てを開けてあげることにした。
そのくらいしかしてあげられることはなかった。
それでも、ツバメは窓から外へ出ることができず、壁にぶつかっていた。
ツバメの声が聞こえた。
軽くてあめ玉のような声だった。
飛ぶことに疲れたツバメは、窓のカーテンレールにとまって、飛ぶことをやめた。
国道を大きなトラックが通り、ぶわっと大きな風が吹いた。
驚いたツバメは、また部屋の中を飛び回った。
そのとき、この家の玄関にツバメの巣があったことを思い出した。
今夜は、このツバメがいる部屋で眠ることになるんだなと思いながら電気を消し、布団に入った。
部屋は、だいぶ涼しくなっていた。
筆名:局長 年齢:28歳 都道府県:熊本県
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