ちょうど1年前の今日、私は名古屋から富山に向かう高速バスの中にいた。
心の中のモヤモヤと大きすぎる悲しみを払拭するためだ。
とはいえ、一人旅なんて人生で初めてのことだから、38度のカンカン照りの青空と同じくわくわくして晴れやかな気分だった。
結婚して1年、私たちの元へキラキラと輝きながら来てくれた小さな天使は、姿かたちをはっきりと見せないままわずか2ヶ月で空に帰ってしまった。
あたり前だと思っていたことが、あたり前じゃなくなることもある。
誰も悪くないって言われても自分を責めた。
あの子は今頃空の上でしあわせに暮らしているだろうか…
きっと4年前に天国にいった犬とじゃれ合ったり追いかけっこしたり、そして疲れたら眠り、元気にしているだろう。
あれから1年、いま私のお腹には5ヶ月になる小さな命がすくすくと育っている。
母親としての実感はまだあまり湧かないけど、私たちのところへ来てくれたことや空の上のあの子の分まで一生懸命に生きてくれていること、生まれてきたら伝えたいことがたくさんあるんだ。
しかしながら、世の中には不妊治療を何年も続けている方、私なんかよりもっと苦しい思いをしている方が多くいることを絶対に忘れてはいけないと思った。
「命」というものの大切さを日々実感するようになった。
台風が近づきジメジメした水曜日の午後でした。
筆名:パーシー 年齢:31 都道府県:愛知
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