2014年11月5日水曜日

2014年11月5日(水)

今日、注文していた本が届きました。
『ひとはなぜ、人の死を看とるのか』という本です。
もう20年くらい前になる祖父の死について、わたしはずっと心に残っています。
そのころ石川県にいたわたしは、祖父の入院の知らせを聞いて列車を乗り継ぎ、故郷の栃木に帰り、さぞ喜んでくれるだろうと思いながら病院へ向かったのです。
ですが、祖父は、わたしをひと目見るなり、「けえれ!!」とつっぱねた…。
予想外のことでしたし、険しいその表情に驚いてしまって…その後自分がどうしたのか今では思い出せないのですが、その時の祖父の心境が理解できず、今でも引きずっているのです。
生前との祖父とはそれきりでしたから…。
「死を看とる」とはほどとおいものでした。
幼いころから祖父は厳格な近よりがたい存在でしたから、弱った姿を孫に見せたくなかったのでしょうか。
「よく来たなぁ」と頭をなでるなどといったことのできない祖父でした。
そして、「おじいちゃん。」と甘えられなかったわたし。
仲良くスキンシップをとっているおじいちゃんやおばあちゃんとお孫さんを見かけるとほほえましく、うらやましく思います。
実の祖父や祖母(2才で他界)とできなかったことやすごせなかった時間を求めているかどうかはわかりませんが、今、わたしは、ホームホスピスで働いています。

…見ず知らずの”あなた”のいまが穏やかなものでありますように…



筆名:ふみ  年齢:43  都道府県:栃木

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