赤崎水曜日郵便局の存在を教えてくれたのは、あの人でした。
あの人と私は何年も文通をしていました。
私はその間、いくつか恋をしたり、失恋したり、また恋をしたりしました。
たわいもない日常のことや、恋愛のことを手紙につづっていました。
そんなあの人は、私の心の支えになっていました。
いつしか手紙のやりとりをする回数は減ったものの、たまの手紙はすごく嬉しかったです。
私はあの人に恋をすることはなかったけど、とても大事な心の引き出しの中にいて、辛い時にそっと取り出すような、そんな存在でした。
あの人から突然「結婚しました」とメッセージが来たのもちょうど水曜日でした。
出張先の宮古島でとても驚いたこと。
そして予想以上にさびしくなったことを覚えています。
結婚の報告を受け、赤崎水曜日郵便局の存在を知ってから手紙を書こう、書こうと思っていたのだけれど、気がつけば1ヶ月経ってしまいました。
私は今、恋人がいます。
恋人はお出かけ中。
あと一時間もすれば帰ってきます。
それまでにポストに入れなきゃ。
「ありがとう。そして結婚おめでとうございます」
あの人に届くといいな。
筆名:なし 年齢:31 都道府県:沖縄
0 件のコメント:
コメントを投稿