2014年4月30日水曜日

2014年4月30日(水)

朝、家を出てすぐにある角を曲がると、バス通りを照らす日差しの色が少しオレンジがかった色になっていた。
夜から残っている少しの冷気がなければ、遅い午後と錯覚しそうだと思った時、バス通り沿いに建っている家の玄関から、急いだ風に出て来た赤いランドセルの女の子が、すぐに振り返って「ただいまあ!」と家に戻ってしまった。
お母さんらしき女性の声がして、女の子は再び走っていった。
僕は走る女の子のランドセルを見ながら、心の中で「だよねえー。」と言いつつバス停の列に並んだ。



筆名:うなきち  年齢:社会人  都道府県:千葉

2014年4月23日水曜日

2014年4月23日(水)

水曜日は仕事のシフトでよく休みが入る日。
2人の娘がいる私の週末は、せがまれて家族サービスするのがほとんど。
だから週の真ん中に1人の休みがあるとウキウキする。
好奇心旺盛な自分は1人でどこでも出かける。
一週間の真ん中までの自分を労ったり、真ん中からの活力を蓄える。
出かける時はあまり人の多い所は好まない。
感性に訴えかける場所、人の温もり、自然のチカラを感じる安らぐ場所を探し求めて、一時の間自分を見つめ直す。

先週の水曜日の出来事、あてもなく出かけたが、何故か普段は行かないような大型ショッピングモールになんとなく入ってしまった。
目的も、理由もなにもなくいつの間にか入ってしまった形だった。
個人的には、人も多いし、こういう場所は規格的で、事務的で、人の自然な関係性を感じないから正直苦手な場所だ。
しかし、せっかく来たから新年度からのスケジュール帳を探そうとぶらぶらしていた。
すると、ずーっと前に付き合いのあった女性にばったり会った。

風の噂では結婚して、私の住む場所から遠く離れた北国に移り住んでいると聞いていたのでビックリして、つい挨拶をしてしまった。

今となれば笑ってしまうような子供みたいなケンカ別れだったけど、お互いもういい大人。
戸惑いながらも、近くのコーヒーショップの香りに誘われて一杯だけ付き合ってもらった。

「元気にしてた?」「どうしてた?」「いつ帰ってきたの?」「今は何をしているの?」…
聞きたいことは10年分あった。
彼女は偶然、旦那さんの出張で近くに来ていたようで、来月にはまた遠くの街に帰るようだ。
彼女も結婚して、子供もいて、仕事や生活に多少の不満はあっても普通に幸せに暮らしている。
そういう時間を過ごしていると勝手に思っていたが…
彼女は結婚してからしばらくして命に関わる病に侵されていた。
癌だった。
摘出手術をして、その後転移もあり、化学治療法で入退院を繰り返していたようだった。
今では元気に昔の話と笑いとばしていた。
私の知らない空白の時間がどれだけ辛く、重く、濃い時間だったかと思うと胸が痛い。
しかし、同時に、元気に笑いとばす彼女をみて、ホッとした気持ちも生まれてきた。
こんなに強く、しっかり前を向いて、何より支えてくれる人達がいて、今をしっかり生き、喜んでいる充実感が伺えた。
…これから先、オレらはきっともう会う事はないと思うけど、なんとかお互いしっかり生きていける!そんな気がする一時を過ごせた。

人の自然な関係性を感じないと思っていたショッピングモール
ほんの少しの時間だったけど、普段行かない場所で、何か魔法がかけられたように偶然が重なって、彼女と出会えた水曜日は、私の活力になる特別な日になった。

さてと…オレも前を向いていこう。
魔法のショッピングモールありがとう。

今日はどんな場所で、どんな時間と出会っていますか?

では、よい水曜日を!!



筆名:なし  年齢:34  都道府県:熊本

2014年4月16日水曜日

2014年4月16日(水)

朝、外に出ると、一瞬ではありますが春のにおいを感じました。
玄関脇に芙蓉の花が2つ咲いていました。
少しずつ少しずつ春に向かっているのですね。

ワクワク気分の春を迎える前に、私には「やななければならない事」がいくつかあり、ちょっと気が重いのです。
1番の気がかりは末娘の引っ越しです。
3月に大学を卒業し、そのまま東京で就職する様です。
今までのアパートは3月末までの契約なので、3月中に何としてでも新しい部屋を見つけなければならないわけです。
娘もそれなりに探してはいる様ですが、今まで自分で「契約」とか「手続き」とかの経験がないものですから遠くに住んでいる親としてはもどかしい限りなのです。
大学の卒業式には親も必ず出席しなければならないそうなので、卒業式に合わせて東京へ行きます。
その時、引っ越しの件もどうにか片付けられれば良いのですが。
引っ越しのゴタゴタがイヤなのではなりません。
東京で過ごすであろう1週間~10日の時間が、のんびり田舎で暮らしているおばちゃんには苦痛なのです。

昨年4月、退職した私は自由な時間を楽しもうと、東京の娘の所に1週間の予定で遊びに出かけました。
はじめは娘と出かけてルンルン気分だったのですが、5日目で限界でした。
土のにおい、草のにおい、木の芽の緑、花の色が欠乏してしまって息苦しくなって帰って来てしまいました。
娘にも主人にもわらわれてしまいました。
都会には都会なりの楽しい事がたくさんあるのだという事は理解できます。
でもダメでした。
東京から帰って来たら、こちらはまだ桜が開いていなくて…
何となくホッとしてうれしかったのを覚えています。

今回は、大事な用事があって行くのですからそれが済むまでは帰って来られないのですね。
…ああ、大丈夫かしら自分。



筆名:静  年齢:58  都道府県:宮城

2014年4月9日水曜日

2014年4月9日(水)

拝啓
インターネットで水曜日の郵便局を知りお手紙を出しています。
この手紙が私の知らない所へ飛んで行って、どんな人の手に取られるのか、少し怖いような、フフフと笑ってしまうような…。
今週の水曜日、奈良の郊外にある般若寺へハイキングに行きました。
寺の縁起は飛鳥時代にさか登りますが鎌倉時代に再建されたお寺で楼門は国宝です。
十三重石宝塔も重文ですが、それが住宅街の中に何に守られる訳でもなく有るのです。
奈良には、いたる所に国宝級のものが有り枠も柵もなく手で触れられる物がいっぱい有ります。
その寺は花の寺と云われ秋はコスモスで有名ですが冬は水仙です。
石仏ととても良く似合いました。
夜は奈良市にもどり瑠璃絵というイベントを見に行きました。
大仏様のお顔が窓から拝めるようになっていたり、一面青いイルミネーションで天の川のようになっていたりでステキでした。
そして、いっしょに行ったお友達は…。
五十年ぶりに奇跡のような再会をした初恋の人です。
どちらも70才と71歳になっています。
違う人生を歩んで来てお互い大人としての分別は有りますが、時を越えて、なつかしい思いで「介護だよ」とか云って手を繋いでくれると温かな気持ちになって、心は歳を取らないのだと知りました。
まだ厳しい冬の風も気持ち良く本当にうれしい一日でした。
私の親友にも云わない冬の一日のお話でした。
かしこ



筆名:なし  年齢:なし  都道府県:なし

2014年4月2日水曜日

2014年4月2日(水)

今日は、7℃
ここ数日では、ちょっと暖かい日でした。
数日前から天気予報を見て、近くの体育館のトレーニング室へ行こう!と決めていたのに、行ってみると「本日閉館」。
「えっ?休館日でもないのにどうして?」。
1月末にマシンの使い方の講習会を受けて以来、今日が初めてで、なぜだかよくわかりませんでした。他にもUターンする車がポツポツありました。
仕方ないので体育館周辺を散策することにしました。
この体育館は京都の西にある、西山のふもとの高台に建っていて見晴らしが素晴らしいです!
京都市内が一望できます。
8/16日の五山送り火(大文字焼と言われることも多いですが…)も見ることができます。
体育館の奥に向かって歩くと両側は竹林。
ここを通るのは久々、まだ数回目です。
竹林保全の為、込み合った竹は伐採され、土に入れられ、きれいに整備され、奥まで光の入る明るい竹林です。
嵐山の嵯峨野の竹林が有名ですが、それにも負けない太くて高くて立派な竹林です。
長岡京市には、たくさんの竹林があり、春には筍が有名です。
京都の有名料亭にも出荷される、白くて、柔らかくて、おいしい筍です。
外からながめる竹林とは大違いで、竹林の中を歩くのはとても気持ちいいですよ!
青竹と、見上げると明るい黄みどりの小さくゆれる葉、さやさやと葉のこすれる音、黄色い土、気分もリフレッシュできます。

午後からは、ひな人形を出しました。
今週末に今交流している留学生5人が集まります。
日本の文化を少しでも紹介できればいいなぁと思っています。
夜、留学生に改めて交流会の最終案内のメールを打ちました。
待ち合わせ場所の決定と「いちご大福づくり」の項目を追加して。
今回初めて全員集合予定です。
でも、このメンバーが顔を合わすのは、これが最初で最後になります。
2月末にカナダへ留学する人、3月末にハワイの大学へ就職する人(研究を続ける)、そして中国に帰国して大学の先生を目指す人、とバラバラになります。
みんなとてもやさしく、勉強熱心な人ばかりです。
大勢集まるので、当日はどうなるのかドキドキしていますが、楽しい交流ができるといいなぁと思っています。
長々と書いてしまいました。
まだまだ寒い日が続きそうです。
お体ご自愛下さいませ。



筆名:黒猫ジジのママ  年齢:55  都道府県:京都