朝、家を出てすぐにある角を曲がると、バス通りを照らす日差しの色が少しオレンジがかった色になっていた。
夜から残っている少しの冷気がなければ、遅い午後と錯覚しそうだと思った時、バス通り沿いに建っている家の玄関から、急いだ風に出て来た赤いランドセルの女の子が、すぐに振り返って「ただいまあ!」と家に戻ってしまった。
お母さんらしき女性の声がして、女の子は再び走っていった。
僕は走る女の子のランドセルを見ながら、心の中で「だよねえー。」と言いつつバス停の列に並んだ。
筆名:うなきち 年齢:社会人 都道府県:千葉
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